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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

本「黄金の羅針盤」



映画は最初観たときイマイチだと思ったんですが、再見したら面白かったので、ちゃんと原作を読みたくなりました。色々はしょりまくりでしたもんね、映画。
ヴィクトリア朝期のイギリスに良く似た世界、しかし少しずつ違います。
大きな違いは、ダイモン。人間には必ず一体、動物(爬虫類や昆虫などもあり)の連れがいます。自分の半身とも呼べる魂で、ダイモンが傷つけられると人間もダメージをうけ、人間が死ぬとダイモンは消え去ります。
子どもの時にはダイモンは変化可能で、人間の気分によってくるくる変わりますが、大人になると固定化されます。
その謎が、物語に大きく関わってきます。

作者のプルマンさんは、「サリー・ロックハートの冒険」で、なんとなく作風というか癖みたいなのをわかっていたので、ファンタジーと言えど気を抜いてはいけないと覚悟を決めて……

……ああ、やっぱり。
というのが最初の印象。
ストーリーはほぼ映画のままにすすみますが、根底に流れる硬質なテーマを除いた映画に共感が生まれなかったのも、当然。
なによりも、ライラのキャラクターを描ききらないと、この物語は先に進めていけないのです。

つか、やっぱりプルマンさんの描く女性は強い!
びっくりするほど自立しているので、宮崎アニメのようないい子ちゃんの無垢な少女を期待して読み始めた人を、最初で打ち砕きます。
なにせ、使用人をバカにしてジプシャンの船を盗み子どもたちで徒党をくんで抗争に明け暮れるようなお転婆……というより悪ガキなのだから。

でも、無垢なんですよね。
大人の規範には絶対にくみしない強烈な自我を持っているという意味で。
その無垢な欲求が世界を動かすまでにまわっていく様を、真理計(アレシオメーター)と共に見届ける役目を負って、本を読み進めている気になりました。

ジプシャンたちとの旅や、イオレク・バーニソン(シロクマにこの名前、素晴らしすぎる!)の戦い、最後の対面まで、ありがちなようでいて全くオリジナルなドラマにハラハラドキドキ、そして苦い結末まで、引っ張っていってくれたのは、ライラです。

……それにしても、ところどころ、「ダイモンのいない子」のさびしさが語られると、おとなのわたしでも胸が痛む……これを読む子どもは、ダイモンのいない子なのだから、どんなに自分の「不完全さ」を思うだろうと。

子どもは不完全なもの、大人は知っていても、子ども自身にはわからない時代を懸命に生きているのに、ダイモンがいないことで余計際立ってしまいます。
ひとりぼっちなのだと。
不運にも思春期前にこの本に巡り会ってしまった少年少女が、気の毒で……この本のレビューなどでも見られるように、「自分のダイモンならどんな動物か」を想像することになるし、そして今、「魂の相棒」のいない孤独を味わうわけで。

かくいうわたしも、自分のダイモンがいてくれたらなあとどこかで思ってしまったわけで。
……この場合、きっと動物の毛アレルギーは出ないだろうし!<アホ

余談ですが、最近「ケモナー」という言葉を知りました。
なんじゃ? と思ったら、「獣(ケモノ)好きな人」ってことらしい……映画でも小説でも、動物が主人公とか重要キャラとかのタイプが大好きな人々らしい……昔から「長靴をはいた猫」とか「名犬ラッシー」とかあったけど、最近ではゴジラとかの怪獣映画まで入るの? なんかよーわからんですが、ひとつわかることがあります。

この小説、ケモナー向けですねっ。




続きを借りてこようと思います。
また別世界のようなので、楽しみにしています。






日記


ロビン・ウィリアムズさんが亡くなりましたね。
個人的に追っていたわけではありませんが、楽しい作品ばかり見せてもらった気がします。
トニー・スコット監督の時にも思いましたが、死ぬ必要のない人が死ぬと、自殺というのはやっぱり病気なんだと思います。
特効薬はないのでしょうか。
残されてしまった人々に、はやく安らぎがきますように。


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Category : book
Tag : 小説
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