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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

レンタルで映画「ウォルト・ディズニーの約束」

「ウォルト・ディズニーの約束」allcinema

春頃の公開でしたかねえ、この映画。
多分、「アナと雪の女王」が面白かったので、地元では吹替しかなかったので字幕版見に広島へ遠征した時、これの予告編が流れていたと想います。
面白そうだねえと長男と話したあと、地元での公開がなかったので忘れていたんですが、この間レンタル店で見つけました。
割とソフト化は早かった方かな?

名画「メリー・ポピンズ」が出来るまでの顛末……ということですが、正直ディズニー映画のあざとさを知っている者にとっては、さもありなん。
「A.A.ミルンも気の毒に」
ってひと言には大爆笑!
でも、この時にはまだ映画化されてなかったんですってね、プーさん。
一作目は確かに名作だったのでいいかも……一作目だけで終わればね。。。
ともあれ。

原題が「SAVING Mr.BANKS」……(ミスター・バンクスを救えって感じ?)ミスター・バンクスって、子どもたちのお父さんですよね。
途中からわかってくるわけですが、なるほど、作者P.L.トラヴァースが自作「メリー・ポピンズ」(日本の本の題名は「風にのってきたメアリー・ポピンズ」)を売ることが、自分の魂を売るのと一緒で、譲れないものだということがわかります。

それだけ作品を守ることに一生懸命になれるほど、渾身の一作でもあったということなんでしょうね。

そして、これの映画化に20年もかけて取り組むウォルト・ディズニーも劇中で言っていたように、ただ商業的なことだけでみたら、とっくに諦めているでしょう。それだけ映像化に執着していたということで、二人の自我がぶつかる丁々発止は、見ていて楽しかったです。

ま~、ホントに我儘ババァなんだわ、トラヴァース女史。
なんにでもひと言チクリと言わなきゃすまないところなんて、某叔母を思い出しちゃった。いるんだ、こういう人ってさ。自分は「言ってやった」と、勝ったと思ってるだろうけど、とにかく攻撃を重ねるタイプの人間関係しか築けないタイプ。

損だよね、結果的にさ。

言葉がたくさん出てくるだけに、器用だと思われがちだけど、実はすんごく不器用な人。

そして逆のタイプのウォルト・ディズニー。
誰からも好かれ、自分も人との垣根をどんどん取っ払っていくタイプ。
常にファースト・ネームでしか呼ばれたがらないとか、フレンドリー……でも、それって周りに友達関係を「強要」しているんじゃ?
すでに巨匠で、誰も彼に「ノー」とは言わない、お山の大将状態。

「ノー」としか言えないトラヴァース夫人と、「ノー」と言われたことのないウォルト・ディズニー……こう考えると、二人は出会うべくして出会ったのかも。
そして仲良く……ならないんだな、これが!

映画はそのへん上手く「ごまかして」います。ディズニー映画ですもんね。
明るくさわやかに、映画は終わります。
時代に添ったおとぎ話をつくるのが得意なディズニー、この映画も疲れた大人に贈られるおとぎ話……

もち、号泣ですわ。

だって、「メリー・ポピンズ」はわたしの大好き映画のオールタイム・ベスト10に入るほどで、年に一度は必ず観る映画なんだもん。
恐ろしいことに、最初のひと言が映画「メリー・ポピンズ」の冒頭と同じだったところで、泣いてました。
全編、泣き笑い。
吹き出しながら泣き、涙を拭きながら笑顔になってました。
一緒に観ていた長男ドン引きですわ。
なにせ、明るい歌(「凧をあげよう」とか)で嗚咽がもれるもんね。

で、思ってました。
そうよ、そうなのよ。
若い時に「メリー・ポピンズ」って、それほど良いと思わなかったな。
舞台がセットくさくて色が派手すぎて、自然のみずみずしさがなくて。
ただディック・ヴァン・ダイクがカッコ可愛くて、ダンスがステキだなあくらいで、でもそれでいくと「チキチキ・バンバン」の方が好きだなあとか、思ってました。
音楽も「スーパーカリフラジリックエピクスアリドーシャス」とか、「チムチム・チェリー」とかが好きでしたが……段々、年々、年を経るごとに、「2ペンスの唄」とか「凧をあげよう」などが心に染みてきて、そして人の親になってからは、ミスター・バンクスの辛さがわかるようになって、違ったストーリーの見方をするようになってました。

それで不思議に思ったんですが……トラヴァース夫人が却下したもとの脚本で、ミスター・バンクスはどうなってたんでしょうか?
もしかして、子どもを理解しないダメな大人のまま、ストーリー上では悪役のまま、終わっていたんでしょうか。
原作の「風にのってきたメアリー・ポピンズ」を読んでないのでわからないんですが、アニメでありがちな頑固オヤジのままだったら、映画のあのラストはなかったんでは。

映画と違って、夫人はこの映画を終生気に入らなかったらしいし、以降のシリーズの映画化を認めなかったらしいのですが、逆に言うと、後が作られなかっただけに、この映画が貴重なものになったというか、「唯一無二のメリー・ポピンズ」映像として残ったようにも思います。

彼女の頑固さが、メリー・ポピンズを守ったのは間違いなく、そしてミスター・バンクスも救ったんですね。

同時に、お父さん(というよりお父さんに対する罪悪感)も、救ったのでしょうか。
あの回想部分、なにせファザコンのわたし、もう見ていて苦しかった……仕事を首になって酒に溺れるお父さんと、やはり不景気で仕事がなくなって暇すぎて体を壊した(ええ、そういう人でした)父が重なって。。。

思わず自分の思い出まであふれてきて、色々ととまらなくなって、平静になれないまま、終わりました。
なので、冷静な評価はできません(冷静に出来てた時があるのかと問われると赤面なのですが)。
でも一度、ご覧あれ。
出ている役者さんの堂々たる演技合戦を楽しむもよし。
珠玉の音楽に浸るもよし。

観た人によって印象の変わる映画な気がします。

そして、次の日には「メリー・ポピンズ」を観て、更に号泣……後半で帰宅したジェリーは、なんでわたしがここまで泣いているか、全く理解できなかったようです。





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Category : movie
Posted by onion on  | 4 comments  0 trackback

4 Comments

Helva says...""
あ、残念。昨日レンタル店で手に取ったのに……却下してしまいました、Castle4に負けました。
来週は借りてこようと思います。
メアリー・ポピンズ、ひとぞれぞれ思い入れが違うようです。私の場合は先にサウンド・オブ・ミュージックを見てしまってジュリー・アンドリュースつながりでメアリー…を見たので求める物が違っていたんですね。
シリアス味が足りないのと、そう今でいえばぎこちないアニメとの合成画面とか、「子供だまし」的なストーリーとか。
子供心に引いてしまったのです。こっちから先に見たらまた印象はずっと違ったものになっていたでしょうね。
でも、好きだったのは「鳩に2ペンスを」メロディーと歌詞にめろめろになって中坊のころよく歌っていました。
ディックは先頃ナイト・イン・ミュージアムで見た矍鑠とした姿が記憶に新しいです。
子供の頃は今ほどたくさん映画も見なかったし、それだけに一作一作の印象が強烈で鮮明に頭に残っているのでしょうね。そのころの方がよかったのかも……
借りてきて見るのが楽しみです!
2014.08.19 10:34 | URL | #q6AO.T9M [edit]
マクノスケ says..."メリーポピンズのBD買ってまでしていたに…"
見に行く気満々でメリーポピンズのBDまで買って見直して
(アニメの合成シーンに感心し最後の鳩に2ペンスをのシーンに涙ぐんだ!)
準備していたのにマクタロウが気乗りしないとの理由で見に行けませんでした。
WOWOWでそのうちやるかもしれないので、
トラヴァースさんを思い出しながらそのときは忘れずに見ようと思います。
2014.08.19 11:38 | URL | #GWMyNl/. [edit]
onion says..."Re: Helvaさんへ"
レンタルもタイミングで、他との兼ね合いがありますしねえ。
わたしもドラマにハマると、ドラマばっかりになってしまいます。今は映画がマイブームです。

> 子供心に引いてしまったのです。こっちから先に見たらまた印象はずっと違ったものになっていたでしょうね。

子どもって、意外と「子ども向け」へのおもねりに敏感ですよね。
後で見ると、深いテーマがあることに気づくことがあります。わたしの場合は「帰ってきたウルトラマン」だったりw
セブンのあとで子ども向けになっちゃった、って感じたんですよね〜後で見ると、シリーズいち深いテーマがあったりして、大人になってからわかることってあります。

あと、ジュリー・アンドリュースがあんまり笑わないんですよね、これ。
あくまでも「ナニー」らしく、と望んだトラヴァース夫人に配慮したのか、ちょっとツンとしてるの。こういう意図があったのか〜〜でもニコニコ笑顔がステキなジュリーを期待してみた人には肩すかしかも。

> ディックは先頃ナイト・イン・ミュージアムで見た矍鑠とした姿が記憶に新しいです。

また観たいものです!
実は「ナイト・ミュージアム」も可愛くて好きだったりします。
そういえばロビン・ウィリアムズも出てますねえ。今度見直そうっと!
2014.08.20 19:29 | URL | #- [edit]
onion says..."Re: マクノスケさんへ"
> 準備していたのにマクタロウが気乗りしないとの理由で見に行けませんでした。

あ〜やっぱりタイミングってあるんですよねえ。
わたしも映画館で観たかったけど、近くで上映がなかったもんで。。。
まあ映画は逃げませんし! 出会いのタイミングも、楽しみのうちってね!!
2014.08.20 19:31 | URL | #- [edit]

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