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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

映画「魔笛」

魔笛 allcinema.online

 近所のMOVIXで一週間だけの上映でした。しかも一日二回なので、週末に行かなきゃ! と意気込んで観に行きました。

 なにせ「魔笛」は大好きなオペラ。
 ま、オペラをあんまり知らないというか、クラシック全体にも薄々なわたしですが、モーツァルトは映画「アマデウス」が好きなのでTVでモーツァルトのオペラがあると出来るだけ見るようにしています。
 あーでも、最後まで見れたためしはないかも。なにせ、

 長 い !

 三時間超は当たり前、夜11時に始まった番組が、夜中の3時すぎが終わりだとすると、2時にはTVの前で寝落ちw
 数週間前の「ドン・ジョバンニ」も面白い舞台だったのに、結局最後を見損ねちゃいました。

 そこいくと、映画ですよ。
 まあ二時間そこそこに抑えてくれるだろうし、映像も迫力を増して面白くなるんじゃないかと期待。
 いやがうえにも期待。

 あ、お話自体はこれほどハチャメチャなバカ話もないんで、期待してませんでした。普通に考えたって無理っしょ。

 しかし名優ケネス・ブラナーは監督としても優秀らしく(あまり作品は見たことなし)、考えました。
 舞台は第一次大戦下。(<ollcinema)

 か?

 違うだろ、どこの国だかわからないし、看護婦は空を飛んでるし。後で戦死者の名簿に日本語もアラビア語もあったので、世界は全くの別物だとわかりますが、最初は戸惑います。
 てか、なんで英語なんだよ!
 ドイツ語でしょ、もとは!
 しかも、開始5分まで気付かなかった自分にもムカつく!w

 んー、まあモーツァルトは柔軟性のある(流行に乗りやすい)人だったらしいので、全世界の観客に訴えるのに都合のいい言語が英語だと知ったら、それでよしとするだろうなあ。
 でも、ドイツ語のアリアしか聴いた事がないと、どうもしっくりこないところはありますね。夜の女王のアリアなんか、わかり安すぎて迫力に欠けるような。

 で、夜の女王とザラストロの対決を戦争に絡めて無理やり最後の試練に組み込んでいましたが。

 無理~~絶対無理!
 うそ臭すぎ。つか、「魔笛」のお話がバカすぎるのに、そのストーリーに正面から取り組んじゃダメだよ~。余計バカっぽく見えちゃうじゃん。
 そりゃ、コメディならいいけど、「魔笛」の恐ろしいところは、そのバカストーリーの中で紛れもない神の歌が歌われるところで、アリアなどはどれも感涙を誘うほどの美しさで、そのミックスぶりが魅力なんだから難しくて、監督にはご同情申し上げますが。

 しかし何より、映像がうざい。。。

 って、致命的?
 なんかね、カメラが回るのよ。グルグルぐるぐる・・・じっくりアリアを耳で聴きたいシーンで、映像を目が処理するのがおっつかなくて、頭が真っ二つになりそうに。
 そのへん舞台ってよく出来ていて、観客は見たい部分を自分でチョイスできるわけですね。先週観たザルツブルグ祭の「魔笛」は、衣装や舞台は変わっていたけど、アリアを聴いていて衣装がうざいとは思わなかったし、モーツァルトの世界が直接に伝わってきて感動者でした(珍しく最後まで観たw)。
 結局、情報はあればいい、というものではなく、取捨選択が肝心、ということですね。

 最後に。

 ザラストロに惚れた~~~~!!

 オジサンキャラに惚れたのは久しぶり。
 この方、TVのオペラ中継でも見たような気がする。ルネ・バーベさんです。なにより立ち姿がきれい。ちょっとだんごっ鼻なんだけどそこがまた誠実さをにじませて、声はどこまでも澄んで響き渡りそう。
 今まで「魔笛」というと夜の女王やパミーノやパパゲーノの流麗なアリアに涙したものですが、今日始めてザラストロの癒しの歌に涙しました。

 音楽はもう体に染み付いているようで、エンドタイトル(そういえばエンドタイトルで席を立つ人がゼロだった!)まで感動的。ああ、「魔笛」大好きだ。小さいハコとはいえ、大音響でオペラが聴けて大満足。

 劇場を出ながら、もしかしてスチール写真だけで音楽を流していてくれたら、それで満足したんじゃないか、とチラっと思ってしまいました。

 お話がバカだという件の補足説明は↓へ。




【魔笛のおバカっぷり】

 小説作法的なものが確立してなかった時代だからか、シカネーダーが変な人だったのか、それとも作者たちが入っていたという秘密組織の理念が変なのか、このストーリーはめちゃくちゃです。

 まず、最初に出てくる夜の女王が途中から悪役に。
 その使いのはずの三人の美しい少年が途中からザラストロの使いに。そのくせザラストロの試練に挫折したパパゲーノを助けてやったり、何でも屋と化していた。
 写真を見ただけでパミーナを好きになるパミーノ。
 パミーノに愛されていると聞いただけで好きになるパミーナ。(しかも真実の愛らしい)
 そのパミーノが口をきかなかっただけで自殺までしようとするパミーナ。
 試練は一人で受けろといいながら、最後にはパミーナもさあさあ一緒に、となんだかわからない基準を持つザラストロ。
 娘を救い出すのが大前提だったはずなのに、娘をザラストロの刺客にしようとする母・夜の女王。でなきゃお前なんかいらんと子捨て発言。
 とにかくすべての試験に落ちまくった落第生なのに、最後は一番幸せそうなパパゲーノ。

 考えてみると、そういう一貫しない、状況でコロコロ変わるってことが、人間そのものかもなあ。
 その人間の特性をよく映したストーリーなのかもしれません。

 か、単なるおバカか。

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Category : movie
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