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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

映画「ミラーズ」

20090211091247.jpgallcinema
 土曜の夜、「マンマ・ミーア!」と「ミラーズ」のどちらを観ようと迷ったあげく、「ミラーズ」を観ました。ヘタレのビビリのくせにホラーが好きなんですよね、わたし。

 2ちゃんでも好きなのは「洒落にならないほど怖い話」のまとめサイトで、師匠シリーズのファンだったりして、半年に一回は更新の確認に休みを使い果たしてしまう状態です。この週末にそれ(マイ・オカルトブーム)が来たようで、ほとんど週末全部を使って師匠シリーズの新しい話と過去話の再読と、洒落コワの更新部分を読みふけってしまいました。
 そんなだから、当然のごとく映画もホラー方面に。

 週末とはいえ、夜の最終のシネコンは田舎町ではたいていガラガラです。特にホラーになると、下手すると貸し切りでひとりで怖い思いしながら観るという、最高のシチュエーションになる可能性も大きいのですが、今日はなぜか多く、小さいハコですが半分くらいは埋まってます。ああ、そういえば今日公開初日だっけ。
 不気味だったのは、前の回が終わって、上映10分前には入場案内があるのに、なぜか「少々お待ちください」のアナウンスとともに、5分前まで待たされたこと。
 これって・・・・・・もしかして前の回で気分の悪くなったお客がいてあの、戻したとか? う、そんなにえぐい? わたしはホラーは好きだけどグロの耐性はあんまりないんですよね。そのとき頭痛を抱えてたんで(それなのにどうしても映画を観たかった)、体調悪くなったらどうしよう、と心配しつつ、入場。

 お客にカップル率高し。これも珍しいことです。ホラーといえば若い男性一人か数人が多くて、変なおばさん(w)も少ないのに。
 もしかして~。

 などと考えているうちに上映開始。
 導入は、マジ怖かった! こここ、これからどんなヤバいことが始まるんだとおそれ、そしてちょっと安心。わたしの想像したほどではなかったので。<どんな想像してたんだよ、自分。
 で、最初を乗り切ったので、それ以上はほぼ出てこないだろうと思いましたが、果たしてそうでした。途中音でびっくりさせられたり、うっひゃあ! と心の中で叫んだりはありましたが、頭の芯の部分は非常に冷静にみてました。てことは、おわかりでしょうが、

 イマイチでした。

 一番ウケたのが、出るときに後ろにいたカップルの会話。
「なんだよ~ホラーじゃんこれ」
 ・・・・・・知らずに観たんかい!
 なるほど、若いカップルは「24」のジャック・バウワーを期待して、キーファの映画を見に来た人たちが多かったのね。CMのつくりがそうなってたのかな、でも題名からしてホラーなのに、チャレンジャーだなあ。

 映画自体はなにか、すごくもったいないと思いました。
 アメリカ映画を観ていつも思うのは、本当かどうかはおいて、アメリカの豊かさが度を超しているなあ、ということです。
 あの奥さんと子ども二人の家に、鏡が何枚あるの? 多すぎでしょ、あまりにも。鏡が重要だと言っても、ものには限度というものが。どこが映っても鏡があるので、かえって緊張感が続かず、結局詰め込みすぎちゃって、全体として散漫になってしまう、この映画の一番だめな部分が「多すぎる」ってことかもしれません。それって、今のハリウッド映画全体がそんな感じなんですけどね。
 たくさん詰め込みすぎで、無駄なお肉に本体が隠れて見えないくらいの、超肥満体映画。

 たくさん見所があるのに突き詰め方が足りない・・・・・・そういえば韓国映画のリメイクだと聞いたなあ。
 てことで、帰りにまたレンタルビデオ屋に寄って探してみると、ありました。
「Mirror 鏡の中」
 借りて帰って、結局夜中の2時までかかって観ました。そして、やっぱり怖くなかった。。。まあ、夜中の2時に怖くなったら大変なので、いいかも。

 以降はネタバレなので、ご注意。






 まず、韓国映画版は、まったくの別物ですね。主人公が誤って同僚を殺してしまった、というところしか共通項がないし、ハリウッド版では過去のトラウマはそのまま、単に刑事をやめた理由なだけで、「過去を背負った」という描写がゼロ。妻子と別居して妹と暮らしているけど、あんまり反省しているという感じではなくって、被害者意識バリバリ。
 だからか、誰もいないはずの焼けたデパートの二階で悲鳴が聞こえたとき、「助けるぞ!」(英語ではアイム・カミング程度だったと思う)と叫んで走り出すと違和感が。その前にどうしても誰かを助けたい性格が描写されていれば、ぜんぜん違って見えると思うんですけど、もったいない。
 その辺、韓国版は独身の一人暮らし、デパートの社長がおじさんなので警備に雇ってもらったある意味ボンボン、でも毎晩同僚を殺してしまった失敗の夢を見る・・・・・・軸がしっかりしてて、そのトラウマを乗り越える過程で、ヒロイン(?)を助ける理由付けもできてくるし、観ていて感情移入もできます。ストーリーが一貫しているので、オチもそれほど違和感がありませんでした。
 場面設定自体も、韓国版は「火事をだして一部焼けたけど補修して再オープン間近」という設定なので、見た目きれいです。
 きれいなので不気味さが足りないけど、焼けたままのハリウッド版より現実味があります。ただ、火事があったのにフラッシュバックでさえ火事のシーンが入らないので、ホラーとしてもったいないとは思います。結局亡霊は一人だけ、ほかの犠牲者はたんなる巻き添えで、鏡に殺されるのは殺される理由がある人ばっかりだというのは、なんだか二時間サスペンス観ているみたいな安さを感じてしまいます。

 対してハリウッド版。
 最初から不気味な舞台、なんか出てきて当たり前のシチュエーションに、時々ビックリさせる大音響、鏡の多用で恐怖の演出・・・・・・さすがハリウッド、なホラー映画ではあるんですが、底が浅いのもハリウッド風。
 これ、何かに似ていると途中で思いついて、結局最後まで比べていたのが「シャイニング」。
 「シャイニング」も「使われなくなった公共的施設」の管理人が追いつめられていく話ですが、「シャイニング」の怖さは、雪山という環境と、家族を守って自分の希望(戯曲を書く)をかなえたいプレッシャーとに押しつぶされていく、あの閉塞感がキモで、どんなにひどい環境でも、逃れられない切迫した事情が悲しくて、ストーリーに厚みが出ていました。
 それが「ミラーズ」では甘いし、結局鏡が望んでいたのが、たった一人の女性だったってのが、なんともお粗末。だから最後にはモンスター映画になっちゃって、キーファの熱演にも関わらず、あのラストは消化不良。
 鏡の中に閉じこめられるにしても、都会の喧噪の中でなく、鏡を隔てて家族と対峙するくらいの「家族への思い」がなくては、せっかく妻子を守る為の無理な仕事というシチュエーションが無駄になっちゃう。
 ラストで思い出したのが「サイレント・ヒル」。あれの悲しいラストと、この映画のラストが成功と失敗の裏表でしょうね。

 本当にもったいない。名作とは言わないまでも、佳作にはなりえた話なのに。デパートや鏡のデザインなどは申し分ないほど美しくて、キーファも一時より痩せてて渋くてよかったのに、この映画にはびっくりはあっても肝心の「恐怖」がありませんでした。

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Category : movie
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