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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

映画「ウォッチメン」

090408.jpgallcinema

 ↑のポスターで行くことに決めました。<すべてが感覚勝負な最近

 観たのはもう一ヶ月も前、ネタバレも含みますが、もう公開もあらかた終わったのでいいかな?

 アメリカン・コミックスのなかでも大人向け?なグラフィック・ノベルの映画化ということで、かなり大人向けだとは覚悟して。
 なにせアメリカン・コミックス、意外とエグイの多いですからね。噂でしか聞いたことないですが、あのスパイダーマンもヒロインと結婚してヒロイン死亡で次がでて、悪役も変遷がものすごいらしくて、なんというかかなりぐちゃぐちゃみたいで。

 だから、見ながら、ああ、アメリカ人にとってのヒーローってこういう解釈なんだなあと、納得してしまったんですが、後で冷静に考えると、これでいいのか? と。
 ヒーローをここまで人間にしちゃって、しかもヒーローものの基本「勧善懲悪」を完璧にひっくり返してくれちゃって、これで、アメリカ人は納得できるのか?
 子ども向けには「ミスター・インクレディブル」でもヒーローの日常を描いていましたが、なんだか夢を壊された気がしたのは、わたしが日本のヒーローもので育ったからでしょうか。

 既に二十年前の知識ですが、スーパーマンも色々あって、第二次世界大戦ではアメリカ軍に参加したりして、思う存分「兵器化」しているんですよね。だからDr.マンハッタンがベトナムに参加するあたりは、音楽のコミカルな演出が余計にリアリティを増していて、なんだか痛ましかったです。アメリカのヒーローは、アメリカ社会を存続させる為のファクターでしかないのかなあと。

 日本のヒーローって、ウルトラマンはどこか「神」めいて日本人や人類を守ると言うより、宇宙のバランスをとっているかのような存在だし、仮面ライダーは能力を長所と見るより「人間とは違う」というマイノリティ化されて、どこか悲劇の主人公で、日本や世界を守るのも、ショッカー(あるいは類似の人間性を否定し支配するような組織)からで、決して人助けの為に望んでヒーローになるものではなかったような。(今の仮面ライダーシリーズは見ていないので、違うかもしれません)
 どこかで「個人」をなくした存在、それが日本のヒーローじゃないかなあ。

 日本人は個人個人には色々あるでしょうが、やはりどこかで能力(あるいは権力)を持つものは他に与え続けなければならない、ノブレス・オブリージュでしたっけ?そういう矜持のようなものを求めているんじゃないかと考えると、アメリカ人にはそれ、ないのかなあと。
 自分の能力を金儲けの道具にしていっさいの罪悪感もなさそうだし、能力のある自分たちの判断で一般市民に誤った知識が蔓延しても「それでよし」としちゃうし。

 そのあたりで、やはり一番のヒーローだったのは、ロールシャッハでしょう。
 常に孤高、金銭的にも個人の幸福にも報われることはなく、罪人を捕らえても感謝もされず、最後の最後まで自分の矜持を守り通した、本物のヒーロー。
 彼が死んだ時点で、ヒーローはいなくなった。そういうことなのかな、とわたしは理解しました。

 ネガティブなことを書いているようですが、でもこの映画を見ながら考えていたのは、作り手は本当にアメリカン・ヒーローが好きなんだなあということでした。
 「愛」を感じます。
 他のコミックスの映画化を観てもかんじるのですが、子どもの頃に憧れたヒーローを映像化するとき、真摯な尊敬の念と決して子ども向けに留まらない、一流の映像を作ってしまう、子どもの頃の夢を、まさにドリーム・カム・トゥルーにしてしまう、本気があふれています。

 一緒に思い出していたのが、その前に観た「ドラゴンボール」がどのくらい気の抜けたアホ映画だったかということ。ホント、この違いはどーよ。だれか本気の出せるドラゴンボール・ファンが、ちゃんと作ってくれないものでしょうか。
 逆に言えば、そういう監督じゃなきゃ、もう日本のヒーローをアメリカ映画に任せちゃいけないってことですね。

 てことで、色々展開的に受け入れがたいこともある映画でしたが、好きです。
 特に音楽が気に入って、サントラ買ってしまいました↓

ウォッチメンウォッチメン
(2009/03/25)
サントラジミ・ヘンドリックス

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Category : movie
Posted by onion on  | 2 comments  0 trackback

2 Comments

丞相 says...""
自分も「ウォッチメン」は見ました。
R-15でしたっけ?
ああいう雰囲気は好きだなぁ。
神がかってないヒーロー。
そしてサントラはマイケミカルロマンスファンとしては買わずにはいられ無かったです。
iTunesで購入しました。
2009.05.05 01:45 | URL | #- [edit]
onion says...""
>丞相
マイケミカルロマンスは知らなかったんですが、いいですね、「廃墟の街」映画のイメージにぴったりです。
あとは70年代あたりの誰とは認識してなかったけど日常的に聴いていた音楽が流れてくると、自然と物語に引き込まれて行くようで、音楽を聴いていると映画館で見ていたときより「いい映画だったなあ」と思えてくるのが不思議ですw
2009.05.05 09:15 | URL | #0/0jGrq. [edit]

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