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oniondiary | 日記。時々映画やドラマや小説のレビュー。最近はなんとなく毎日書いてますが無駄話多し。

小説「トム・ゴードンに恋した少女」

 題名でちょっと、躊躇しませんか? 作者がスティーヴン・キングでも、どうにも面白そうな内容には見えないし、裏表紙のあらすじを読んでも「少女が森で迷う」って、どーなん、面白味があるの? って思ってたんで、何年も読まないまま置いておいたんですが、先日からわりと本を読んでいて、勢いでこれも読んじゃえと開きました。

 で、やっぱりキングはキング、一気に読ませてしまう筆力は健在というかあいかわらずというか、こんなプロットを面白く読ませられるのはキングしかいないし、キングはたとえ少女でもこと恐怖に関しては容赦がありません。

 少女が森で迷う・・・・・・この文章から一般人が想像する困難の、十倍二十倍の困難が、次から次へと襲いかかります。わたしの大嫌いな虫系の恐怖が多くて、ホント、精神的にもきつい。

 でもそこでトム・ゴードンですよ。誰? って感じですが、80年代後半の大リーグレッドソックスのリリーフエース、いわゆる守護神だったんだそうで、9歳の少女のヒーローなんです。

 プロ野球好き、そして父と同じチームを好きになっているわたしには、この少女の気持ちが痛いほどわかります。ましてやこの子の父親は離婚して遠くに住んでいるとなると、もう同情やまないところです。
 それに野球におけるリリーフエースの役割を知っているだけに、チームの危機に降り立ち、投球は力強く、それでいて佇まいは静寂に満ちているという、このトム・ゴードンという選手(ああ、カープの永川にこの本を読ませたい!)のすばらしさが文章だけで伝わってきて、野球をするプレイヤーと野球を見て楽しみ、憧れ、勇気づけられるファンの関係が、一人の平凡な少女の人生最大の危機で重要な意味を持つようになるという、極めてキングらしい、日常と非日常の境目を取っ払う、大きなストーリーのうねりを生み出す力となります。

 最後は読みながら泣いてしまいました。よくがんばったね、トリシア。

トム・ゴードンに恋した少女 (新潮文庫)


買ったきっかけ:
キングだから。文庫だから。

感想:
野球ファンで父親っ子なわたしにはストレートど真ん中でジャストミート。面白かった!

おすすめポイント:
少女の遭遇する困難は、アナタの想像よりスゴいよ!


トム・ゴードンに恋した少女 (新潮文庫)


著者:スティーヴン キング




トム・ゴードンに恋した少女 (新潮文庫)


2010/03/29 16:05
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Category : book
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